【ゼロから始める陶芸】陶芸品ができるまでの流れ

ぜろから始める陶芸 陶芸
ぜろから始める陶芸

陶磁器は下記のような工程を経て完成します。

  • 粘土成形
  • 乾燥
  • 素焼き
  • 釉かけ
  • 本焼き

粘土成形とは

その名の通り粘土でコップやお皿、はたまたオブジェなど自由に作品を作る工程です。

成形の方法にも種類はありますが、

・タタラづくり(板づくり)

・ひもづくり

・玉づくり

 ▲玉づくりに関する記事はこちらから

・轆轤(ろくろ)

等々あります。

轆轤を使っての成形は慣れが必要なため、初めて粘土で成形する場合は、

板づくり玉づくりひもづくりでの成形をおすすめします。

乾燥とは

その名の通り成形で作品の形が完成したら、粘土が完全に乾燥させるまで放置します。

作品のサイズや天気などにも影響を受けますが、だいたい2日~10日くらい作品をしばらく寝かせます。

逆にその日での作業が完了せず、乾燥してしまうと都合が悪い場合は、

袋をかぶせたり容器に入れて保管することで乾燥しませんので、日を跨いでの作業が可能になります。

素焼窯詰

乾燥した作品を窯の中にスペースを余すことなく詰めていきます。

この段階で作品を壊してしまうことも稀にあります。

素焼

約800℃で約8時間の焼き続けます。

ここでは単純に焼き続けるのではなく、始めに窯の扉を少し開けた状態で、窯の中の温度を上げ続けて窯の中がある程度乾燥してから、扉をしめます。

窯の種類によっても管理方法は様々ですが、陶芸家の長年の経験から最適な焼き方を身につけて、上手に作品を焼いております。

素焼窯出

窯の中から作品を取り出していきます。

とはいえ窯の中を約800℃まで上げていますので、窯の中の温度がある程度下がるまで待つ必要があります。

高温のまま急に取り出すと作品が割れてしまうことがありますので、ここでも陶芸家のノウハウが活かされるところでもあります。

釉かけ

作品に釉(うわぐすり)をかけます。

釉は陶磁器の表面に焼き付けて、”外観”,”強度”,”耐食性”さらには”吸湿性”をなくすために用います。

釉薬は”石”・”灰”・”粘土”・”金属”が主な成分となります。陶芸品の表面が光沢質だったりマットだったりするのは、この釉を使い分けて焼成しているからなのですね。

また、釉にも透明質の物や色のついたもの様々あります。陶芸家はこの釉も独自に調合しております。陶芸品に綺麗に絵が描かれているのは、この釉かけ前に下絵の具をつかっております。

素焼前のタイミングでも下絵の具を使う方法もありますが、どのような絵を描こうとしているかで下絵の具を塗りつけるタイミングは変わってきます。

本焼窯詰

釉がけが完了したものを再度窯の中に綺麗に詰めていきます。

本焼き積み込み

本焼

約1250度で約16時間焼き続けます。

素焼同様に温度や焼成時間、取り出しタイミングは陶芸家のノウハウが詰まっております。

本焼きには、

酸化焼成 窯の中に十分な空気を送りながら焼き続ける

還元焼成 窯の中に空気を送りこまず、不完全燃焼の状態で焼き続ける

2種類あります。

この二つは粘土や釉に含まれる鉄分の酸化や化学反応によって色合いが変わるため、同じ粘土や釉、下絵の具であっても、焼き方を変えることで色の付き方が全然変わってきます。

本記事は以上です。

▼その他陶芸に関する記事はここから

陶芸に関する記事
本サイトでは鹿児島で作陶している岩元陶房をバックボーンに記事を書いております。陶芸に関する知識や、陶芸をこれから始めたいという方に向けた情報を配信しております。


コメント